試験が近づいてくると、あせり始めたり、いらいらしたり、現実逃避したり、一生懸命に逃げ込んだりと様々な逃避のパターンが表れます。
しかし、そのいずれもが点数を上げることにつながっているかと考えたらどうでしょうか?
孫子ではありませんが、まずは相手を知ることと自分を知ること。
そういった方にオススメの計算式を公開いたします。
例えば、基礎固め。
ニューアクションβ 数学ⅡBという教材で数学Ⅱ範囲の全ての例題を実施すると、問題数は231問になります。
この場合
①総問題数(総ページ数・総単元数・総項目数)
例)231問
②単位時間(1問・1ページ・1単元・1項目あたりの時間)
例)5分/問
③丸つけ単位時間
例)1.5分/問
④予想正答率
例)25%
⑤誤答解説必要時間(1単位あたり)
例)5分/問
⑥解き直し時間
例)4分/問
とすると
初回の間違いの数は
①×(100-④)/100×(⑤+⑥)
例)173問
初回にかかる時間は
①×{②+③+(100-④)/100×(⑤+⑥)}
例)51時間
となります。
この例を間違いがなくなるまで実施するとどれぐらいかかるでしょうか?
細かい数字は省きますが、仮に正答率が2回目50%、3回目75%、4回目100%となり、実施・丸つけ・解説・解き直しの単位時間が短くなったとして
トータル85.1時間
となりました。
この例は、「現状の力はほとんどないけど、この教科で点数が取れなければ合格の目はほとんどない」という例です。
人により正答率は違いますし、問題を解くスピード、理解度も違います。
もっと言えば、単元によって得意な単元や苦手な単元もあるでしょう。
いずれにせよシミュレーションすることで、どれぐらいの学習時間が必要なのかがわかります。
また学習塾の立場から言わせていただきますと、重要なのは「解説にかかる時間」ですね。
例の場合、85.1時間中、21.3時間が解説にかかる時間となりました。ちなみに解き直しの時間は17時間です。
センター試験までの残り12週のうち、この単元を2週でクリアーするとなると
1週間に42.6時間時間の学習、そのうち10.7時間の「解説にかかる時間」が必要になります。
計画が定まれば42.6時間/週の学習は可能でしょう。
(土曜補習や週末にテストが入るとかなり厳しくなりますが・・・)
しかし、10.7時間の「解説にかかる時間」を確保するのは、なかなか難しいかと思われます。
自分一人のために10.7時間解説だけをしてくれるというのは・・・学習塾だとどういうシステムになるんでしょうね。
また、解説されて「わかった」ことが解き直しで一発で「できる」かというと、これもなかなか難しいところですね。
最後に。
個人的に目標設定はポジティブ、計画作成はネガティブに行うものだと思っています。
自分がどんなに頑張ってもできないような「夢のような計画」を作ると、あなたは3日で挫折し、現実逃避します。
現実をしっかりと見つめましょう。あせっても点数は上がりません。
実現可能でかつ他者への依存度が少ない計画を立て、それを実行できれば目標に向かって進んでいくものです。
まずはシミュレーションからやってみましょう!