完璧主義

いやー、それにしても暑いですね。
鳥栖市は連日の30℃を上回り、5月だというのに冷房が無いと過ごしづらくなってきました。

明日には中学校の中間テストも終わり、高校総体を挟んで模試、模試、期末試験と力を試される時期がやってきます。

試験が終わると「やり直し」。

当たり前のことだと思うのですが学校によって実施状況・確認状況は学校によって異なります。

当校では、学校への提出にかかわらず定期試験のやり直し(100%解ける状態作り)を行うんですが、先日生徒とこんなやりとりがありました。

生徒「定期試験のやり直しをする時間がありません」
私「なんで?」
生徒「とても時間がかかるからです」
私「どれぐらい?」
生徒「どれぐらいかはわかりませんが、とにかく時間がありません」
私「どれぐらいかもわからないのに時間が無いってどういうこと?」
生徒「学校の宿題があるのでできません」
私「話が変わってるね。やり直しにどれぐらい時間がかかって、学校の宿題にどれぐらいかかるの?」
生徒「やり直しに・・・30時間。学校の宿題に毎日1時間ぐらいかかります」
私「いつまでにやり直すの?」
生徒「・・・」
私「じゃあ質問を変えます。やり直さなくていいの?」
生徒「やり直さなければいけないと思います」
私「じゃあやればいいじゃん」
生徒「でも時間が…」
私「あなたの持ち時間で考えると、部活やってないから平日5時間・土日10時間ぐらいの時間があるはずだよね」
生徒「はい」
私「仮にやり直しに30時間かかるとして、一週間の持ち時間45時間だから学校の宿題と合わせても37時間。今週中にできるよね?」
生徒「でも、それをやっていると次の模試に向けての勉強が…」
私「今回のテスト範囲、ほとんどが次の模試の範囲だよね」
生徒「・・・」
私「目の前の間違った問題をできるようにしない人間が模試の対策100%にできるかな?」
生徒「できないと思います」
私「じゃあ、やろうか。テストのやり直しもあなたの言う模試の対策だし、入試の対策でもあるよね」
生徒「でも・・・、それをやると問題集を解く時間が」
私「あれ?理由が変わったね。学校の宿題じゃなかったっけ」
生徒「でも・・・」
私「どうしてもやらなくていい理由が欲しいのかな?」
生徒「・・・」
私「どの教科にどれぐらい時間がかかるか書いて提出。当たり前のことをやれない人間が大学入試なんて言わないで」
生徒「でも・・・」
私「はい、“でも”禁止。具体的な数値でお話しましょう。抽象的な話は時間の無駄です」

(入校からの期間が短い子は)これで時間を提出してもらうと“15時間~16時間”ということが良くあります。

これを私は「間違った完璧主義」と呼びます。

「完璧にするためにやる」ではなくて

「完璧にできないものは捨てる」

結果、完璧…その子の中ではですね。

結局、間違っていることを間違っていると認識させ、修正しながらやっていく。
サイクルができるまでは、それの繰り返し。

地味ですが・・・そこから逃げ出しても結果うまくはいかないものです。

最後に。
これも生徒によく言うんですが

「やり直しにかかる時間をテストの前にやっていれば、結果は変わったよね」

人間は誰しも失敗します。そして失敗しなければわからないことは存在します。

同時に「失敗した時にどう動くか」ここには人間性が如実に表れると感じます。

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